2011年5月14日土曜日

海の新幹線

1999年,新たな千年紀(ミレニアム)を目前に控えたこの年,内閣主導であるプロジェクトが立ち上がりました。

人類の直面する課題に応え、新しい産業を生み出す大胆な技術革新に取り組む」

ことを目標に,ミレニアムプロジェクトと名付けられたこのプロジェクト…


その一端を担っていたテクノスーパーライナー(TSL)は,海上を40ノット(70kmオーバー)で疾走する,次世代の超高速船として,110億円の経費をかけて建造され…

そして…




















Googleマップで「定位置」と呼ばれるほどに,放置されました…(爆)
折からの原油高をモロに受け,リッター8(ただし,単位はm/L)の燃費が災いして,採算がとれなくなったんですねぇ。

スクラップにしても30億くらいにしかならないので,しばらく(というか5年)の間,三井造船玉野造船所の岸壁で,船マニアの晒し者となっていたSUPER LINER OGASAWARA号。
















写真中央,白亜の船体を横たえるのがソレ。
結構でかいです。

そのTSLがついに!役目を与えられました。

今回の震災の復興支援(?),海上ホテルとして被災者をもてなす…という任務です。

出港は今日の8時。
撮影済ませて高速に飛び乗れば,10時には仕事しに帰ってこれるよね!!

と,いうことで,玉野まで見送りに行ってきました。















AM 7:30,到着時にはすでに繋留索が外され,スタンバイ状態。
現地で出会ったこちらの方々と情報交換しながら,出航時間を待ちます。

もっと人がいるものかな…と,思っていましたが,何の,50人くらいのものでした。
まぁ,5年も前から放置されている船に,興味がある人間は少ないですかね…

そして出港予定時刻。
造船所内の汽笛とともに,飛行機に近いタービン音がします。















ゆっくりとですが,船尾には水しぶき。
思ったより静かに,そして穏やかな出港です。(よく考えたら,湾内でいきなり全力全開にはできんですね)

その後,同じく三井造船に繋留中のLST4001「おおすみ」の隣を抜けて…















しかし,自衛隊現保有艦船の中でも最大級の「おおすみ」が小さく見えます。
意外とデカいんですね,TSL。

その後は,沖合で右回頭,















宇高フェリーの航路とクロスする形で南へ消えていきました。

「渋川海岸で雄姿が拝めるかもしれん!」ということで,成り行きでお話していた青シビさん達と渋川へ急行。
しかし,時すでに遅く?TSLの姿は見えなくなっていました。
海松はここから高速使って職場へ帰投しましたが,青シビさん達,

「11時に鳴門通過らしい!」

と,四国方面へ。
うーん,その情報収集力と行動力,頭が下がります。
結果,また教えてください。


海松の今日の収穫は,TSLを拝めたことと,先日導入したSIGMA18-200が思った以上の性能を発揮したこと。
容量の関係でトリミングかけてますが,最後の画像,原寸で見ると船尾の「SUPER LINER OGASAWARA」の文字がちゃんと読めます。
黄砂が舞っている悪条件にも関わらず,上々の光学性能,そして手振れ補正。こりゃ,撮影旅行が楽しくなりそうです。

夕方,撮影特急を担ってくれたKLEに給油。
通勤2割,幹線下道5割,高速3割で,239.4km/9.9L:24.2km/L

そう言えば,前回雨の中奥津から帰参した時の燃費は
郊外下道オンリーで,174.3km/5.8L:30.1km/L でした。

ツーリング燃費は25~30で安定っぽいです。

2 件のコメント:

  1. 宇高フェリーに乗ってると、いつも見かけましたね。

    あんまり珍しいモノだとは思わなかった(笑)

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  2. >コー殿
    壮大な放置プレイでしたもんね。
    珍しい…というか,希少価値のある船です。実用に耐えるかは別問題として。

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