2015年4月8日水曜日

周防大島 戦艦陸奥を潜る

1943年6月8日,山口県周防大島沖の柱島泊地に停泊中,なぞの爆沈を遂げた戦艦陸奥。

1970年に深田サルベージ建設による未曾有のサルベージが行われたのちも,船体の一部は現場に残っています。

現場海域は潮流が速く,また透明度も悪く,深度も40m…正直,ダイビングで見に行くのは無理だろう…と,思っていたのですが…

思っていたのですが…



















サルベージで切断されたビルジキール…

行ってしまいました。


お世話になったショップは山口県柳井の「LOVE&BLUE」さま。
的確に潮を予測され,テックダイビングの知識に裏付けされた減圧理論で安全な無限圧ダイビングを指南してくださいました。

柳井火力発電所近くの港から出航,1時間程度航走って柱島泊地へ。
深度に備えてタンクは14Lを装着,水中ライト,シグナルフロートなどを持ってエントリー!

ビルジキールに結ばれたロープ伝いに潜航していくと…


見えてきます。透明度が低くても“感じる”その巨大さ,存在感…















これが,帝国海軍旗艦をつとめた戦艦の姿…

サルベージ時に生じた船体の切断面に沿って潜航,海底に横たわっている第一主砲の砲身へ向かいます。

が,ここでワタクシ,トラブル発生。
ボタンを押せども,ドライスーツにエアが入ってこない。

イヤ~な予感がしたので,手探りで中圧ホース引っ張ったら…


抜けとるやんけww

近くの方に合図し,「悪いんだけど,コレ挿してくれない?」とコンタクト。
本人よりも周りの方が慌てるっていうww

で,もちろんドライは部分水没…水温10.6℃の海水が胸の周りを濡らします。
つめてぇw

ここでトラぶったせいで,断面の写真がマトモに撮れてません。無念…
主砲も暗すぎてまともに写っていません…無念…

この後,ゆっくりと浮上しながら,厠跡,風呂場跡などを確認し,船体断面を眺めながらエキジット。



















なんか調査員っぽいワタクシ。

あのね…

すっかりハマってしまいました。

陸奥の図面も持っている(もらったw)のですが,図面を頭に思い描きながら,「この舷側鋼板の向こうに何があるのか?」とか,「断面の支柱は隔壁のものでは?」とか,想像しながら潜ると無茶苦茶楽しいです。

これ,きちんとした撮影機材持って数回潜ったら,かなりの調査結果があがりそう…

趣味と実益と学術研究を兼ねて潜れるので,こりゃ,ライフワークっぽく年に数回潜りたくなりますね。

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